12月のサンガクシャ

紅葉らしい紅葉がないまま散るのが常だった山もみじが、今年は長くのびた枝先から染まり始めました。
となりの柘榴の老樹から黄色い葉が絶え間なく降ってきます。
小さい葉は葉柄だけが赤くて、お祭りの化粧をした幼子の唇のようです。
最晩年の父雄次は、嵐が柘榴の枝を吹きまくるのをあかず眺めて、「実に自然は偉大だ」と感嘆していました。


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